2026年1月28日、小玉ひかりの3rdシングル『あまのじゃく』が届いた。TVアニメ『幼馴染とはラブコメにならない』のEDテーマに起用され、リリース前から「拗ねる女の子感が半端ない」と話題を呼んでいる。トラックは繊細なピアノとストリングスが潮騒のように寄せては返し、サビでふっと感情のスイッチが反転する――まさに“あまのじゃく”な音の仕掛け。本人が作詞・作曲を手掛けた点も注目で、「歌に乗せたら素直になれるかな」というフレーズは、創作行為そのものへの自問でもある。

歌詞
Darlingあまのじゃくでごめんね
会いたいって言いたいの
書いては消して丸めた
手紙にだけ教えた気持ち
伝えたいけど 壊したくない
隣にいられたら
いつか誰かを愛してしまうの?
こんな近くで想い続けてるのに
Darlingあまのじゃくでごめんね
裏返してみて
本音のかくれんぼ
不器用なりのラブソング
歌に乗せたら 素直になれるかな
冗談混じりの好きじゃなくて
あなたに恋 してる
同じ目線にいたのに
気づけば見上げていた背中
その瞳にはどんな世界が
映ってゆくのでしょう
変わり続ける日々を泳いでも
辿り着くのは何度もなぞった名前
Darling毎晩夢に見るの
届かない場所で笑い合う横顔
忘れてしまわないで
寂しい 言えない
強がってしまうけど
酸いも甘いもひっくるめて
歩いてきたこと
らしくないスカート揺らして
思い出の場所で
笑わずに聞いてくれる? I love you
Darlingあまのじゃくでごめんね
渡したくない 誰よりもあなたが
Darlingあまのじゃくでごめんね
裏返してみて
本音のかくれんぼ
不器用なりのラブソング
歌に乗せたら 素直になれるかな
冗談混じりの好きじゃなくて
あなたに恋 してる
歌詞意味
-
言葉の裏返し=感情の裏返し
「裏返してみて」は布の生地をひっくり返すように、本心を覗かせてほしいという懇願。しかしその裏側、つまり“本音”は歌の中にしか書き残せない。手紙を丸める行為は、言葉を「言っちゃったが最後、関係が壊れる」という恐怖の象徴。 -
幼なじみという“安全地帯”の脆さ
「同じ目線にいたのに/気づけば見上げていた背中」は、成長とともに距離が生まれる幼なじみ特有のジレンマ。安全だからこそ踏み出せない、というパラドックスが“近くて遠い”を生む。 -
“あまのじゃく”は悪意ではなく防御
繰り返される「ごめんね」は、素直になれない自分への詫びと、相手への遠回しの優しさ。本当は「渡したくない 誰よりもあなたが」と強がりたくないだけ。歌詞の随所に散りばめられた過去形(「歩いてきたこと」「思い出の場所」)は、すでに“好き”が確定しているのに、まだ“恋”と呼べないもどかしさを示す。 -
歌=免罪符
ラストで「歌に乗せたら素直になれるかな」と自問するのは、創作が唯一の“言い訳”になることを知っているから。音楽という媒体なら、本心を“冗談”に変換できる。だからこそ、一曲の終わりが告白の始まりになる――そんな希望を静かに灯している。
まとめ
『あまのじゃく』は“素直になれない”を肯定する、優しい抗議歌。小玉ひかりは単に幼なじみの恋を描いたのではなく、「言葉にすれば壊れる距離」に寄り添う術を、音と言葉の裏返しで提示した。サビのメロディが胸を締めつけるのは、聴く私たちの記憶の引き出しにも、丸めた手紙やらしくないスカートが眠っているから。
最後の“I love you”は誰かに届く必要はない。歌を終えた瞬間、私たちはみんな少しだけ素直になれる――そんな魔法を、小玉ひかりは“あまのじゃく”に込めた。
最後の“I love you”は誰かに届く必要はない。歌を終えた瞬間、私たちはみんな少しだけ素直になれる――そんな魔法を、小玉ひかりは“あまのじゃく”に込めた。