歌曲紹介
2026年2月2日、新生ClariS(クララ、エリー、アンナ)の新曲「Trigger」が配信リリースされた。本作は2026年4月のホール導入を控えるパチンコ・パチスロ「リコリス・リコイル」の搭載曲として書き下ろされた楽曲である。
2025年1月、新メンバーエリーとアンナを迎え、クララを中心とした3人組ユニットとして「第3章」の活動を開始したClariS。同年1月25日の「リスアニ!LIVE 2025」において新体制初お披露目となったこの「Trigger」は、力強いロックサウンドと三者三様のエモーショナルな歌声が融合した、新生ClariSの決意を象徴するアンセムとなっている。
「ALIVE」に続く「リコリス・リコイル」とのタイアップということで、楽曲はアニメの持つ「日常の裏側にある戦い」という世界観と深く共鳴。同時に、3人の新たな絆と、未来へ向かって踏み出す覚悟が込められた、ClariSの新たな代表作として位置づけられている。

歌詞
Intro
指をかけたその引き金で 未来を撃ち抜いた時
変わる 歪んだ世界のカタチは
(Change the world with the trigger
Change the world with the…)
指をかけたその引き金で 未来を撃ち抜いた時
変わる 歪んだ世界のカタチは
(Change the world with the trigger
Change the world with the…)
Aメロ
夢から覚めた後も また夢を見ているような非現実
なんども繰り返しても 届かない言葉はとけて消える
夢から覚めた後も また夢を見ているような非現実
なんども繰り返しても 届かない言葉はとけて消える
Bメロ
約束は交差して 交わることのない空想を描いている
約束は交差して 交わることのない空想を描いている
サビ
Tell you
指をかけたその引き金で未来を撃ち抜いた時
変わる 滲んだ世界だって
流れ落ちる涙さえ君を導いてくトリガー
君と共に明日を歩みたいから
Brand new world
Tell you
指をかけたその引き金で未来を撃ち抜いた時
変わる 滲んだ世界だって
流れ落ちる涙さえ君を導いてくトリガー
君と共に明日を歩みたいから
Brand new world
Cメロ
澄んだ空の静けさも 誰かが生んだ偽りの非日常
陰で散る花の中 どこまで咲き続けられるだろう?
秒針は止まらないで 描ききれないほどの空想が連なっている
澄んだ空の静けさも 誰かが生んだ偽りの非日常
陰で散る花の中 どこまで咲き続けられるだろう?
秒針は止まらないで 描ききれないほどの空想が連なっている
果てない暗闇でも ふたりならきっと
迴る運命に狙い定め撃ち抜ける
迴る運命に狙い定め撃ち抜ける
アウトロ
Tell you
指をかけたその引き金で未来を撃ち抜いた時
変わる 滲んだ世界だって
流れ落ちる涙さえ君を導いてくトリガー
繋いだ手は離さない、誓うよ true world
どんな世界でも君を信じているから
Brand new world
Tell you
指をかけたその引き金で未来を撃ち抜いた時
変わる 滲んだ世界だって
流れ落ちる涙さえ君を導いてくトリガー
繋いだ手は離さない、誓うよ true world
どんな世界でも君を信じているから
Brand new world
歌詞意味
「引き金」としての決断―暴力ではなく、変革のきっかけ
タイトル「Trigger」は一見すると攻撃的なイメージを想起させるが、この楽曲において「引き金」は破壊のための道具ではなく、変化を起こす「きっかけ」のメタファーとして機能している。
「指をかけたその引き金で 未来を撃ち抜いた時」――ここでの「撃ち抜く」は、閉ざされた現状に穴を開け、新たな光を招き入れる行為である。Introにおける「歪んだ世界」という表現は、現状への違和感や不完全さを示唆しており、「引き金」を引くことでその歪みが正されていく hope が込められている。
特に重要なのはサビにおける解釈の転換である。「流れ落ちる涙さえ君を導いてくトリガー」――ここでは「トリガー」は痛みや悲しみすらも前進のための動力に変える、内なるきっかけとして再定義されている。銃の引き金ではなく、心のトリガーなのだ。
夢と現実の二重構造―新体制の「非日常」
Aメロの「夢から覚めた後も また夢を見ているような非現実」は、「リコリス・リコイル」の持つ「表向きの日常と裏側の戦い」という二重性と重なるが、同時に新メンバー2名を迎えたClariS自身の状況を映し出しているようにも読める。
長年の活動において初めての「3人組」という新しい形。慣れない感覚、夢のような非現実感、そして「なんども繰り返しても 届かない言葉」――完璧には重なり合わない、まだ新しい関係性の中で生まれるもどかしさや、伝えきれない思いが描かれている。
交差する想いと「重なり合う手」
Bメロの「約束は交差して 交わることのない空想を描いている」は、3人のメンバーがそれぞれの夢と責任を持ち寄り、まだ完全には重なり合わない段階を表現している。しかし、ブリッジにおいて「震えたままその手のひらを重ねて確かめた時」――恐怖や緊張を抱えながらも、物理的に手を重ねることで、初めて「本当の願い」が伝わる描写に至る。
この「手の重なり」は、3人組となったClariSの象徴的なイメージである。個々の「心音」は聞こえなくとも、重なり合うことで伝わる「メモリー」――音楽という形で共有される記憶と感情の蓄積が、新しい絆を生み出していく。
Brand new world から true world へ
歌詞は「Brand new world」というフレーズを繰り返し使用するが、最後のアウトロで初めて「true world」という言葉が登場する。「滲んだ世界」を撃ち抜き、「歪んだ世界」を変えて到達する先にあるのは、単なる「新しい世界」ではなく「真実の世界」なのだ。
「繋いだ手は離さない、誓うよ」――この誓いこそが、涙や痛みを「トリガー」に変える力の源泉となる。最終的に「引き金」が撃ち抜くのは、偽りや曇りのあった旧世界であり、そこから顕になるのは、信頼と絆によって支えられた「どんな世界でも君を信じている」という真実の関係性である。
まとめ
「引き金」という暴力的なイメージを、「きっかけ」「導き」「変革」というポジティブな概念に転換させた詞世界は、変化というものを恐れず、むしろ痛みさえも成長の糧とする強さを表現している。3人の声が織りなすハーモニーは、まだ未完成かもしれない「交差する約束」を、いつしか「重なり合う手」へと変えていく過程を音にしている。
2026年4月に開催される「ClariS -03- 1st TOUR 2026 ~Trigger Anthem~」において、この楽曲がどのように表現されるのか――震えながらも手を重ねた3人が、撃ち抜く先の「true world」を見せてくれることだろう。
「ALIVE」で見せたアニメとの親和性を継承しつつ、3人組ならではの厚みと広がりを獲得したClariS。迷いながらも前を向く彼女たちの姿は、まさにこの「Trigger」の歌詞そのものである。