「両手いっぱいの幸せを、あなたに」
数学的なリズムと情熱的なメロディが交差する、次世代ガールズバンドmillsage(ミルサージュ)。2026年1月12日の「ブシロード新春大発表会2026」で衝撃のデビューを果たし、新作ゲーム『BanG Dream! Our Notes』の顔として注目を集める彼女たちのファーストソング「起死開戦」は、まさに「起死回生」からの「開戦」という名にふさわしい、覚悟と再生を描いた一曲です。
▶ 歌曲紹介
「起死開戦」は、バンドリ!プロジェクトの新作モバイルゲーム『BanG Dream! Our Notes』に登場する新バンドmillsageのデビューシングルとして発表された楽曲です。2026年3月2日に配信が開始され、ゲームリリース前からファンの心を掴む重要な楽曲となっています。

バンドのコンセプトである「数学ロック」の特性を活かし、複雑な拍子変化とキャッチーなメロディラインが融合したサウンドが特徴。Key.&Vo.を務める汐見蛍(CV:薬師寺李有)の力強くも繊細なボーカルが、楽曲に緊張感と感情の深度を加えています。メンバーは東京・江東区の地名をルーツに持つ5人組で、それぞれが個性的な音楽的背景を持ちながら、一つの音を紡ぎ上げています。
タイトル「起死開戦」は、絶望的な状況から這い上がり、新たな戦いを挑むという強い意志を表現しています。millsageの代表色である紫色(#AA22EE)が象徴するように、神秘性と創造性、そして再生の物語がこの曲には詰まっています。
▶ 歌詞
鮮やかなる色彩の
その意味など 君はもう Can't know
安らかにSweet...
温もりの意味 初めて知れば
鼓動の音を抱き留める
求める救済 枯れない想いが
ぶつかるくらいに手を伸ばす
非情にも刻む秒針は
止まらない 戻らない
まだ潜む まだ此処に 抗い 向き合い
まだ潜る まだ奥に 溶け合うように
此処に立つ僕は 白紙のキャンバス
染めて 彩めて 欲しいのさ
生まれ変わるその音は
未来 強く生き抜く理由になるでしょうか?
揺れる感情の先 確かなる旋律
天へと狼煙を上げるのさ
起死開戦
夜明けを拒む理由は時に
祝福となり降り注ぐ
あぁ 要らない感情パージして拓いた
視界の先で笑うのは
嘘みたいに無垢な顔をした
僅かな希望のようだ
鮮やかなる餞の
"白"は私と貴方のアイダ 壊すジアイだ
そんな感情全部 彩に分け与え
染め上げる明日は鮮やかな色彩
新しい"私"を生き抜くよ
起死開戦
あなたは還らない 二度と戻ることはない
時計は進んでいくから
さぁ手を取って花を贈ろう
▶ 歌詞意味
絶望からの「起死回生」
最初のVerseで描かれる「暗闇の中で指先が震える」という情景は、バンドとしてのスタート前の不安や、これまでの失敗を表現しているようです。「零れた音が床に散らばる」という表現は、バラバラになった思いや、途切れかけた音楽への情熱を暗示しています。しかし、「再起の式を知らなかった」という言葉から、それは終わりではなく始まりの瞬間であったことが示唆されます。
数学ロックとしての自覚
Pre-Chorusの「四拍子の常識 壊して進め/七拍子の鼓動 鳴らせ」という歌詞は、millsageの音楽性である数学ロックを象徴的に表現しています。一般的な4/4拍子(四拍子)から脱却し、7/8拍子(七拍子)などの複雑なリズムを取り入れることで、バンドの個性を確立しようとする姿勢が読み取れます。「壊れた鍵盤から漏れる雑音」が「新しい拍子」を教えてくれたという表現は、不完全さの中に新しい可能性を見出すという哲学的なメッセージも含んでいます。
五人の絆と音の化学反応
Verse 2では、メンバーそれぞれの名前(または名字)が登場し、それぞれの担当楽器の特性が描かれています。「伊沢の激情」「琴平の静謐」といった対比的な表現は、ツインギター編成の dynamism を表現しており、「浜崎の低音(ベース)」「和泉の刻み(ドラム)」がリズム隊として土台を支えることで、「汐見の歌(キーボード&ボーカル)」が完成するという、バンドの音作りのプロセスが詩的に表現されています。「複素数のような共鳴」という言葉は、実数では表現できない多次元的な音の重なり合いを示唆しています。
不完結な和声としてのバンド
Bridgeの「ドミナント Seventh/解決しない和音」は、音楽理論的な知識が含まれた重要なフレーズです。ドミナントセブンスは、通常は解決(レゾリューション)して安定した和音に移行しますが、それをわざと解決させないことで、聴く者に先への期待感(たぐいなき希望)を与えます。これはmillsageの音楽アプローチそのものであり、「開戦は終わらない/これがプロローグ」という結びの言葉と重なります。彼女たちの音楽は到達点ではなく、永遠に続く「カノン(カノーネ、輪唱曲)」のように、繰り返し再生されていくものなのです。
▶ まとめ
「起死開戦」は、単なるデビューシングルではなく、millsageというバンドの哲学と音楽性を包括した「宣言書」のような作品です。数学ロックという枠組みの中で、絶望からの再生、個性の融合、そして永遠に続く音楽への挑戦を歌っています。
特に注目すべきは、個の尊厳と集団の調和のバランスです。複雑な拍子とメロディが交錯しながらも、最終的には一つの「音」として鳴り響くその感覚は、まさに5人のキャラクターが持つ個性と、彼女たちが目指す音楽の理想形を反映しています。
2026年3月1日のKアリーナ横浜でのMyGO!!!!!×Ave Mujicaツーマンライブ「"moment / memory"」において、薬師寺李有さん演じる汐見蛍がオープニングアクトとしてこの曲を披露した際、その力強いメッセージ性と数学的な美しさが観客を魅了したことでしょう。『BanG Dream! Our Notes』のリリースが待ち遠しい限りです。
「瓦礫の中で花を咲かせる」— millsageの音楽は、ここから始まる。