楽曲紹介
「Howling」は、声優・青木陽菜が作詞・作曲を手掛けた2026年5月に発表された新曲である。編曲は江口亮が担当し、Rap詞はアザミが手掛けている。同曲のミュージック・ビデオは2026年5月14日に公開され、青木陽菜のアーティストとしての新たな一面を見せつけた作品となっている。青木陽菜は『BanG Dream!』シリーズのMyGO!!!!!において要楽奈役を務めるなど、声優として高い人気を誇る一方、2025年10月には1stアルバム『Letters』をリリースし、アーティスト活動も本格化させている。この「Howling」は、青木陽菜LIVE TOUR 2026「衝動ROCK」のツアー期間中に発表された楽曲であり、ロックへの強い衝動とアイデンティティを探求するテーマが込められている。

歌詞
作詞:青木陽菜
作曲:青木陽菜
あてもなく駆け出した 正体不明 本能
心の鳴る方へ ただ進んできただけ
扉の向こう 胸を叩くノック音
鍵はいらないの 始めようか
The music is screaming!!
Get out!ノーマライゼーション
劣化?後悔ないテンション
掻き消して全プレイヤー
全てがシグネイチャー
ハウって(hey!) ワウって(hey!)<
さあ、お控えなすって(hey!)<
光った放物線追って
地面蹴飛ばした
放て Wake up, greedy! 咆哮警報
クラクラしちゃうshout out
熱に溺れてさ 火傷しそう
Highになっちゃって灰になっちゃおうぜ
フラフラしちゃう 未開拓だって
Flagを立ててピースサイン!
綺麗事だけじゃ腹が減る
劈いて 殻破ってdive now
手を伸ばしてright now 欲しがり歓迎
楽しもう?衝動
幕が閉じたってこだましてる残響
火照りが消えなくて
欲しがってしゃーないdelicious music
レシピは知らないの なら唯一無二essence
轟かしちゃって さあ行くよ
The show must "GOUON"!!
異端な日常望むなら
フルテンで一気にかき鳴らせ
あれなんか棘が煩わしい
傷なんて気にしてられない!
余裕もないまま進むけど
君は笑ってくれているし
ならいいか なんでもいいや だってそう
塞いだ感情線切って
自分解き放て
醒ませ Wake up, greedy! 一発K.O.
メラメラしてるshowdown
誰もが羨む Rock'n roll STAR…?
最強って言っちゃえ We are junky!!
Wake up, greedy! 振り乱せ
煌めく汗はglitter☆<
一秒たりとも離させない
鼓膜にお邪魔あそばせ
リピートを頂戴 癖なっちゃって
何度でもexciting
二度とない今日を見逃すな
粋がって よろめいちゃってshare a laugh
全部愛して choose me 忘れらんないね
楽しもう 衝動
歌詞意味解釈
【Aメロ】本能の赴くままに
「あてもなく駆け出した 正体不明 本能」という冒頭の歌詞は、計画的ではなく、純粋な本能の導きに従って走り出した姿を表現している。「正体不明」という言葉が示すように、自分自身の中にある衝動の正体をまだ理解していない、あるいは理解する必要すらない状態が描かれている。「心の鳴る方へ ただ進んできただけ」は、論理的な思考ではなく、心の声に耳を傾けて進んできたという青木陽菜自身のアーティストとしての歩みと重なる。声優業とアーティスト活動を両立させながら、心の鳴る方へ進んできた彼女の姿勢そのものが反映されている。
【Bメロ】ノーマライゼーションへの抵抗
「Get out!ノーマライゼーション」は、社会や業界が求める「普通」や「標準」からの脱却を叫んでいる。「劣化?後悔ないテンション」では、高いテンションやエネルギーを周囲から「劣化」と見なされても、後悔はないという強い意志が示される。「掻き消して全プレイヤー/全てがシグネイチャー」は、他者と比較されることなく、自分だけの独自性(シグネイチャー)を確立したいというアーティストとしての野心が表現されている。「ハウって(hey!) ワウって(hey!)」といった掛け声は、ライブの一体感やロックのエネルギーを視聴者に直接伝える効果を持つ。
【サビ】欲望の解放とロックの衝動
「Wake up, greedy! 咆哮警報」は、眠っていた欲望(greedy)を目覚めさせ、咆哮のような警報を鳴らすという力強いフレーズである。「クラクラしちゃうshout out/熱に溺れてさ 火傷しそう」は、音楽への熱意があまりにも強く、気絶しそうになるほどの高揚感と、火傷するほどの熱量を表現している。「Highになっちゃって灰になっちゃおうぜ」は、極限まで高揚して燃え尽きるまで楽しもうという、ロック的な「生き尽くす」姿勢を示している。
「綺麗事だけじゃ腹が減る」は、表面的な美しさや建前だけでは満足できない、もっと本質的で荒々しいものを求める飢餓感を表現している。「劈いて 殻破ってdive now」は、自分の殻を打ち破って新しい世界へ飛び込む決意が込められている。これは青木陽菜が声優としての枠を超えて、作詞・作曲まで手掛けるアーティストとして新たな領域へ挑む姿と重なる解釈が可能である。
【Cメロ】音楽への渇望と本質の追求
「幕が閉じたってこだましてる残響/火照りが消えなくて」は、ライブやパフォーマンスが終わっても、音楽の余韻と熱量が消えない体験を表現している。「欲しがってしゃーないdelicious music」は、音楽への渇望が止まらない、もっと欲しいという欲望を素直に表現している。「レシピは知らないの なら唯一無二essence」は、既存の型やレシピに従うのではなく、自分だけの本質(essence)を大切にするという創作姿勢が示されている。「The show must 'GOUON'!!」は「The show must go on」の言い換えであり、轟音(轟く音)をかけて、音楽のショーを続けていく決意を表現している。
【サビ2】異端としての生き方と自己解放
「異端な日常望むなら/フルテンで一気にかき鳴らせ」は、普通ではない「異端な」日常を望むなら、全力(フルテン)で音を鳴らせというメッセージである。「あれなんか棘が煩わしい/傷なんて気にしてられない!」は、困難や批判(棘)が気になることもあるが、傷つくことを恐れては前に進めないという強い意志が表現されている。
「余裕もないまま進むけど/君は笑ってくれているし」は、準備万端ではなくても前に進む姿勢と、そんな自分を受け入れてくれるファンや仲間の存在への感謝が込められている。「塞いだ感情線切って/自分解き放て」は、抑圧していた感情の線を切って、本当の自分を解放するという、楽曲の核心的なメッセージが表現されている。
【ラップ部分】アイデンティティの確立
「Get out!ノーマライゼーション」から始まるラップ部分は、社会的な同調圧力からの解放と、アーティストとしてのアイデンティティ確立を力強く語っている。「全てがシグネイチャー」は、他者の模倣ではなく、自分だけの印(シグネイチャー)を全てに刻むという誇りが表現されている。
【ラストサビ】瞬間を生きる喜び
「煌めく汗はglitter☆」は、パフォーマンス中の汗さえも輝き(glitter)として美しく見える、音楽への没頭の瞬間を表現している。「一秒たりとも離させない/鼓膜にお邪魔あそばせ」は、聴く者の鼓膜に直接届く音楽の力と、一秒たりとも目を離させないパフォーマンスへの自信が込められている。
「二度とない今日を見逃すな」は、音楽の瞬間は二度とない今ここにあるものであり、その瞬間を逃してはならないという強いメッセージである。「粋がって よろめいちゃってshare a laugh」は、かっこつけて酔いしれて、みんなで笑い合うという、ライブの一体感と共有の喜びが表現されている。「全部愛して choose me 忘れらんないね」は、音楽の全てを愛し、自分を選んでくれた人々との絆を忘れないという感謝の気持ちで締めくくられている。
まとめ
「Howling」は、青木陽菜が作詞・作曲を手掛けた楽曲であり、声優としての枠を超えてアーティストとしての独自性を確立しようとする彼女の現在地を象徴する作品である。歌詞全体を通じて「本能に従って進む」「ノーマライゼーションからの脱却」「殻を破って飛び込む」「瞬間を生き尽くす」というテーマが貫かれている。特に「Wake up, greedy!」というフレーズは、眠っていた欲望や衝動を目覚めさせ、ロックのエネルギーを存分に解放しようという楽曲の核となるメッセージである。
青木陽菜はMyGO!!!!!の要楽奈役で培ったロックの感覚を、自身のアーティスト活動に活かしながら、さらにパーソナルな表現を追求している。この楽曲は、2026年に開催された「衝動ROCK」ツアーのタイトルとも深く共鳴し、彼女の音楽的な衝動と、それを受け止めてくれるファンとの絆を描いた一曲と言える。ロックのエネルギーと、自我の探求、そして音楽への純粋な愛が融合した、青木陽菜の新たな代表作となった楽曲である。