歌曲紹介
2026年3月18日、国内最大級のヒップホップフェスティバル『POP YOURS 2026』の開催を記念して、シンガーLANAとラッパーElle Teresaのコラボレーション楽曲「こんな日は」が配信リリースされた。本作は、4月に幕張メッセで開催される同フェスティバルのオリジナル楽曲として制作され、STUTSとZOT on the WAVEによるビートプロダクションが特徴的な一曲となっている。
神奈川県湘南出身のLANAは、圧倒的な歌唱力とハスキーボイスで2020年代を代表するDIVAとして急成長。2023年にはHIP HOP最年少での武道館及びアリーナ公演完売という金字塔を打ち立て、2026年には自身最大となる50,000人規模のツアーも控える実力派シンガー。対するElle Teresaは静岡県沼津市出身のラッパーで、個性的なフローと遊び心のあるリリック、独自のファッションセンスで同性から圧倒的な人気を誇り、等身大のキャラクターから生まれる大胆かつ繊細な表現が特徴的。
「非行少女達」という共通するアイデンティティを持つ二人が手を組み、2026年という「出来過ぎたストーリー」を体現するような楽曲を生み出した。ポップでありながら、裏街道を歩いてきた者たちの誇りと現在の成功をキャンディーなサウンドで描き出した本作は、同日リリースされたSHIBUYA109渋谷店でのプロモーションと連動し、Z世代のカルチャーシーンに大きな反響を呼んでいる。
歌詞
2026 出来過ぎたストーリー
マッチ売りからセンターステージへ
Fame & Money よりLove & Berry
非行少女達 飾るエンディング
こんな日は肩を並べて
似たもの同士 おんなじ景色へ
こんな日は
こんな日は
こんな日は
「大人の女性に憧れ」って
歌詞に憧れつけたCOCO CHANEL
誰にも負けてないが引かないこのGame
LANAとElle 2人で億動くFame
I ディール巻き上げた札が
銀テープになる ぶっ放すバズーカ
ゲームセンター床に落ちたコインでやるラブベリ
ステージセンター最後を飾るMakuhari
みんなにHello hello hello
さよならX・ファイルのデモ
男が居座る私のVIP
奪い合いたいElleとチャートのTOP
2026 出来過ぎたストーリー
マッチ売りからセンターステージへ
Fame & Money よりLove & Berry
非行少女達 飾るエンディング
こんな日は肩を並べて
似たもの同士 おんなじ景色へ
こんな日は
こんな日は
こんな日は
つけま必要愛
ママからお弁当
あたし金目鯛
戻らないバイト
高速バス降りて行きたいもっと遠く
ah
栄養欲しいだけ、たまに猛毒
なんか心の壁がウォールマリア
鎌野さんくれた誕生日Switchマリカ
正しいことしたいでも何回も間違う
夜中行くドンキ大岡持ってないマジカ
ふわふわ体は雲丹、巻く海苔
傷ついた心PiT、いつものノリ
今好き昔は好きじゃない?
大人の階段上る一緒にしてね案内
2026 出来過ぎたストーリー
マッチ売りからセンターステージへ
Fame & Money よりLove & Berry
非行少女達 飾るエンディング
こんな日は肩を並べて
似たもの同士 おんなじ景色へ
こんな日は
こんな日は
こんな日は
歌詞意味
「出来過ぎたストーリー」と非行少女のエンディング イントロの「2026 出来過ぎたストーリー」は、まさに本作が2026年という現時点で語られる「ありえない成功譚」であることを宣言する。「マッチ売りからセンターステージへ」というフレーズは、アンデルセンの童話『マッチ売りの少女』を引用し、貧困や社会的弱者の立場からスターへの階段を上り詰めた二人の半生を体現している。しかし「Fame & Money よりLove & Berry」という一節で、彼女たちが本当に欲しているのは名声や金銭ではなく、「愛」と「可愛さ(Berry=ルブタンのLove & Berryや、あるいはギャル文化におけるベリーショートなどの連想)」であり、本質的には「非行少女達」としての純粋さを大切にしていることが示される。
「こんな日は」——似た者同士の結束 サビの「こんな日は肩を並べて/似たもの同士 おんなじ景色へ」は、この楽曲の核心となるメッセージ。LANAとElle Teresaはどちらも「非行少女」としての過去や、周囲からの偏見と戦いながら這い上がってきた経験を共有しており、「似た者同士」だからこそ肩を並べて同じ景色を見ることができる。「こんな日は」の繰り返しは、成功した今の瞬間を祝う日、あるいは苦しかった過去を振り返る日、そうした特別な日々を肯定する呪文的なフレーズとなっている。
COCO CHANELからバズーカまで——ギャル・ラグジュアリーの美学 Aメロの「『大人の女性に憧れ』って歌詞に憧れつけたCOCO CHANEL」は、子供の頃の「大人の女性」への憧れが、今やCOCO CHANELを纏う存在となった自身の成長を表現。しかし「誰にも負けてないが引かないこのGame」であり続ける姿勢は、高級ブランドを身に纏っても「非行少女」としての芯を失わない強さを示している。
「I ディール巻き上げた札が銀テープになる」という表現は、コンサートでファンが投げる銀テープ(銀のテープ)が、かつて彼女たちが稼いでいた「ディール(商売・取引)」の札(お金)と重なる意象。地上に舞い散る銀テープは、彼女たちの過去の労働と現在の成功を美しく彩る。「ゲームセンター床に落ちたコインでやるラブベリ」は、ギャルゲーや『ラブベリー』といった2000年代のカルチャーへの言及であり、貧しかった過去のエピソードをポップに昇華している。
「ウォールマリア」とアニメ・サブカル的感性 2番の「なんか心の壁がウォールマリア」は『進撃の巨人』の壁を引用し、心の中の防衛本能や傷つきやすさを表現。「鎌野さんくれた誕生日Switchマリカ」は、『マリオカート』への言及であり、プレゼントされたゲーム機や友人(鎌野さん)との関係性から、単純な喜びや人間関係の温かさが描かれる。
「正しいことしたいでも何回も間違う/夜中行くドンキ大岡持ってないマジカ」は、「正しく」生きようとしながらも間違いを繰り返し、深夜のドン・キホーテで買い物をするような(あるいは「大岡」という言葉は「大岡越前」のように正義を裁く存在、あるいは単なる購入品のリストの意か)、何かを忘れたり失ったりしながら生きる等身大の姿。「ふわふわ体は雲丹、巻く海苔/傷ついた心PiT、いつものノリ」では、高級食材であるウニ(雲丹)と海苔に自分の体を例えつつも、傷ついた心は「PiT(ピット)」——接着剤や傷パワーパッドのようなもので繕い、「いつものノリ」で乗り切るタフさが描かれる。
「今好き昔は好きじゃない?」——自己肯定の循環 「今好き昔は好きじゃない?」という問いは、過去の自分を肯定できなかった時期があったことを示唆しつつ、現在の自分は昔の自分も含めて愛せるようになった、という成長を表現。「大人の階段上る一緒にしてね案内」は、リスナーに対して「一緒に大人になっていこう」と呼びかける言葉であり、二人が「案内人」としての役割を自覚していることを示す。
まとめ
「こんな日は」は、単なるコラボレーション楽曲を超えた、LANAとElle Teresaという「非行少女達」によるキャンディーな勝利宣言である。2026年という「出来過ぎたストーリー」を体現する二人が、肩を並べて同じ景色を見る「こんな日」を祝うように歌う本作は、過去の貧困や苦悩を「ラブベリ」や「マリカ」といったポップカルチャーの引用で昇華し、同時に「COCO CHANEL」や「銀テープ」による現在の成功を謳歌している。
「Fame & Money よりLove & Berry」という価値観は、Z世代の新しいヒップホップの形を示唆している。二人の「似たもの同士」だからこそ生まれる化学反応は、『POP YOURS 2026』のステージでどのように表現されるのか——「マッチ売りからセンターステージへ」というフレーズが現実となった二人のパフォーマンスは、同じように夢を追う若者たちへの強いメッセージとなるだろう。